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最近、漢方治療を取り入れる医療機関が増加しています。

現在、漢方薬は約150種類の方剤が保険適応となっています。また、自然派志向と安心感から自然の草や木からとった「生薬」の組み合わせでできている漢方薬を希望する患者さんが増えたのも事実です。しかしながら、同じ病気であっても、医師の考え方によって処方される漢方薬の種類や漢方に対する取り組み方にかなりの温度差があるのが実情です。

これについて私自身の見解としては、こと漢方治療については多様な考え方があった方が良いと考えています。なぜなら、私自身が診ている患者さんが、他院で処方していただいた薬のほうが合っていたり、またその逆の場合もあり、患者さんと漢方治療方針の関係は、まさに多様な相性があることを日々の診察の中で感じているからです。
当クリニックでは、それぞれの症状と患者さんに対して、どうしてこういった漢方を処方するのか?あるいは今後の治療方針はどのように展開するのか?等の治療主旨や見解を判りやすくご説明の上、安心して漢方治療を受けていただけるようにできるだけ配慮していきたいと考えています。

現在、漢方治療に関しては、主に以下の3パターンがあります。
 ・漢方のみで治療を考えている方
 ・漢方を主とし、西洋医学を補足的に考えている方
 ・医学を主とし、漢方を補足的に考えている方

実は、当クリニックの漢方治療はこれら3パターンに単純には属しません。私は、まず慢性疾患においてホームケア、スキンケアを重視し、薬は西洋医学を中心に考えています。なぜなら、ホームケア、スキンケアは症状の改善があってこそ実を結び、症状の改善(対症療法)は、西洋医学に勝るものはないと考えるからです。

ホームケア、スキンケア、お薬のバランスがうまく取れれば殆どの慢性皮膚疾患は改善の方向に向かいますが、実際問題として病状の重篤な方や、ホームケア、スキンケアが現状の社会的環境や生活環境の中では十分に行うことができない方がいらっしゃいます。その部分を補うときに、私は漢方を活用することにしています。

漢方の特徴は、体全体をみるということです。体全体の調子を整え、病気を治していくのです。ですから、病気の症状だけでなく、一人ひとりの体質も診断しなければなりません。また、その処方も多岐にわたり、即効性はあるが副作用が強いものや、飲み続けることにより効果を発揮し、副作用も安心できる、いわゆる長寿目的で使用されてきた漢方もあります。私は主に後者を使用し、ホームケア、スキンケアの不足分を補う目的で使用していき、その病状を直接改善する目的では使用していません。

また漢方は、継続性を必要とする見解が多いのですが、経験的に言って、自分の体質や病状に合った漢方は意外と飲みやすく、また、体調が良くなると飲みにくくなる傾向があります。飲みにくくなった場合は中止指示を行います。いわゆる飲んだり、飲まなかったりでよいと考え、あくまでも病気の本質改善は、ホームケア、スキンケアであり、それがなければ漢方で病気がよくなるということは考えにくい、つまり皮膚科領域に関する漢方はホームケア、スキンケアの補足とした位置づけが私の考え方です。

日々の治療において今一歩改善が認められない方や薬が減量しにくい方、そんな方こそ漢方治療が適していると考えます。

東京 中野区 中野新橋駅 徒歩0分
皮膚科 美容皮膚科 コスモメディカルクリニック

院長 木原綾子