ニキビの予防と保険治療
ニキビは毛穴に蓋ができて、皮脂が貯まりると白ニキビ。そこに炎症が加わると赤ニキビ、炎症性ニキビとなります。多くは男女とも13歳ころに発症し、20歳前後に自然軽快しますが、思春期後ニキビといって、20歳以上でのできることもあります。
ニキビの発生機序としては、①男性ホルモン作用による皮脂の分泌亢進と、②毛穴の角化異常による閉塞によって、毛穴の中に皮脂の貯留が起こります。毛穴に皮脂が貯留して、炎症がない状態を「白ニキビ(面皰:めんぽう)」といい、面皰内で、アクネ菌などが増殖して炎症を生じると、「赤ニキビ」や「炎症性ニキビ」となり、その後炎症が周囲に広がると、炎症消失後に硬くなったり、凹んだりする瘢痕、ニキビ跡を残すことになります。
跡を残さずきれいに治すために、なるべく早いうちにニキビの炎症を抑えることと、ニキビのできにくい肌作りが大切ですす。
ニキビの原因
- 皮脂の分泌過剰
- 皮膚のターンオーバーの乱れ
毛穴のつまりにつながります。 - 細菌(ニキビ菌)の増殖
過剰な皮脂はニキビ菌の増殖を促し、赤ニキビの原因となります。 - ホルモンバランスの乱れ
男性ホルモンは皮脂の分泌を高めるため、過剰な男性ホルモンはニキビ悪化の原因になります。また、女性ホルモンのバランスがくずれるとニキビ悪化の原因となります。生理前にニキビが悪化するのはこのためです。更に、ストレスが溜まったときに分泌されるストレスホルモン=ステロイドホルモンもニキビ悪化の原因になります。 - 睡眠不足、食生活の乱れ。
ニキビ予防のための生活習慣
- ストレスをためない
過度な精神的ストレスはホルモンバランスを乱します。適度なスポーツや趣味でストレス発散を。 - バランスのとれた食生活
糖分や油分の取りすぎはニキビを悪化させるといいます。
ビタミン豊富な緑黄色野菜や便秘を防ぐための食物繊維を含んだ食材を取り入れ、バランスのとれた規則正しい食生活を心がけたいです。体にいいものを取り入れていると、気持ちも前向きになります。 - 睡眠
肌の生まれ変わりが最も活発になる、一般的には、毎日最低6時間は睡眠時間をとることがニキビ予防にはいいようです。 - 便秘
水分や食物繊維を取って便秘を防ぎ、腸内環境を整えておきましょう。 - 紫外線
外出の際は日焼け止めで対策をしましょう。紫外線により皮膚が乾燥し、皮膚のバリア機能が低下し、ニキビができやすくなります
真夏に限らず曇りの日なども紫外線はありますので、こまめに対策をしましょう。 - スキンケアの見直し
油分の多いクリームやファンデーションは毛穴のつまりの原因となります。
化粧水やゲル状の美容液等で皮膚への水分補給はしっかり行いましょう。
ファンデーションは薄づきのパウダータイプの物や、ニキビ肌用のものをお勧めします。 - 皮膚への刺激を避ける
洗顔は皮膚に刺激を与えないように、たっぷり泡立ててから優しく洗いましょう。
気になっていじったり、自分で潰そうとしないようにしましょう。
髪の毛も肌にかからないように、束ねたり止めたりの工夫を。 - アルコールはほどほどに
アルコールの過剰摂取は皮脂腺を刺激しますし糖分も多く含みます。 - 禁煙
タバコに含まれるニコチンはせっかく摂取したビタミンCを破壊します。
また、ニコチンにより血流停滞し、肌の新陳代謝は低下します。
その結果、にきび悪化の原因となり、肌の老化を早めます。
ニキビの治療
保険適応される治療
- ビタミン剤飲み薬(ビタミンB2、B6、C)
- 抗菌薬(塗り薬、飲み薬)